キテレツ競馬予想入門
パドックでは馬の調子の良し悪しを判断するのはもちろんなのですが、馬に怪我はないかを見極めるのも競馬予想においては非常に重要になっていきます。
なぜなら怪我をしていることによって本来の調子を出せない可能性が高くなるからです。オッズや人気では高かったにもかかわらず、着内にも入らなかった場合にはこの怪我という要素が絡んでいるケースが非常に多く見受けられます。
競走馬の怪我と言えば屈腱炎が1番に思い浮かぶという競馬ファンの方は多いかと思われます。実際この屈腱炎で毎年何頭かは長期療養を迫られ、あるいは最悪の場合、そのまま安楽死処置という選択肢を選ばざるを得ない状況に追い込まれることもあります。
一方で、屈腱炎のような競走馬生命を断つ可能性のある怪我の他に、確かに怪我は怪我なのだけれども、レースに出られないほどの怪我ではないという怪我も存在します。その代表がソエ(正式名称は管骨骨膜炎)と言われる疾患です。
ソエについての詳細は後述しますが、とりあえず怪我をしているかと言って、必ずしも出走回避することはないということを押さえておいて下さい。
先ほど言ったとおり、レースに出られないほどのものでもないけれども、レースに影響する可能性が高い怪我があります。それがソエです。(左写真の赤で囲んだ部分。少し突起しているのがわかります。)
ソエの正式名称は管骨骨膜炎と言います。このソエというのは競走馬の大半が、現役競走馬生活で一度は経験する怪我らしく、その怪我の発生自体はそんなに珍しいものでもありません。
ではこのソエとはどういった時に発症するのでしょうか。
多くは調教の度合いが関係します。調教の度合いが強いとき、激しいトレーニングをした時にこのソエというのは発生しやすくなっています。つまり簡単にいえば疲労骨折のようなものです。馬はその細い脚で70km/時ぐらいのスピードで走りますので激しいトレーニングによる影響は受けやすいかと思われます。
特に骨が完全に固まっていない若い馬が過度に調教で鍛えられると、すねの辺りが目に見えて腫れ上がることもあります。
「激しいトレーニングをしたからソエができた。ではそれだけ鍛われているので期待してもいいのでは?」。
確かにその通りなのですが、ここで問題にしているのは、そのソエが過度に腫れているときの話です。左上の写真では目を凝らしてわかるくらいの腫れなのですが、これが目に見えて腫れ上がったりしていれば、その馬は激しい痛みを感じている可能性が高いです。
特に古馬になっても腫れが大きくなっているときというのはレースに影響が出る可能性も一段と高くなります。
このソエになった場合、応急処置的な治療があります。それが左の写真でいうところのソエ焼きという治療方法です。
ソエ焼きを施したあとというのは見た目的には腫れはないのですが、管骨部に規則的な点線が見られます。この規則的な点線に関しては、肉眼でも確認が難しくなります。
このソエ焼きをしたとはいえ、完全に痛みがとれたと判断するのは危険で、そのソエ焼きからどのくらいの時間が経過しているかというのを考慮した方が、より正確な馬の状態というのを把握できると思います。
以上のように、致命的ではないものの、競走馬の走りに大きな影響を与える怪我、それがソエという疾患です。確かにこのソエがあったとしても激走する馬もいることはいるのですが、確率的に言ってもその可能性というのは低いと見えます。
馬の気分を知り、怪我を知ることによって、より競走馬の状態を正確に把握することができると思うので、予想の前には是非パドックに足を運んで、競走馬の足元に注目してみましょう。